犬を飼ってみたいけど、費用がどのくらいかかるのかわからないので躊躇しているという方も少なくないでしょう。
犬に限らず、生き物を飼うということは、お金がかかります。
また、犬や猫はペットですから人間のように困った時に何か国から補助があるということはなく、当然病気や怪我をしても保険が無いので全て実費負担となります。
せっかく犬を家族にしたのに、お金が無いので飼い続けることができずに飼育放棄してしまったということにならないように、ご自身の収入や支出を考え、犬を「家族」として養っていけるかどうか考えたうえで、お迎えを決めたいものです。
では犬を迎えるのに、実際お金はどれくらいかかるのかご存じですか?
突然「ペットを飼うのにどれくらい費用がかかるのか」と言われても、どんなことにいくらかかるのかわかりませんよね?
そこで今回は、
- 犬の購入費用について
- 犬の生涯飼育費用について
- ペット保険について
上記のことについて、詳しく解説したいと思います。
犬を迎えるにあたって、費用の件で疑問がおありの方は是非参考になさってくださいね。
犬の代金ってどれくらい?保護犬との違いも
犬を飼うには、2つの方法があります。
お金を出して希望する犬種や、希望する性別の子を「買う」方法と、愛護団体から保護犬を迎える方法です。
どちらから迎えてもお金はかかりますが、それぞれの場合でどれくらい費用が必要か考えてみましょう。
1)お金を出して犬を買う場合
まず、犬を「購入」する場合です。
これから家族になる犬に対して、また生き物に対して値段を付けることに違和感を感じる方もおられるかもしれませんが、犬を販売して生計を立てている「ブリーダー」と呼ばれる仕事をしている方から犬を購入したり、ペットショップで販売されている犬がどうしても欲しいといった場合は、お金を支払って購入するしか方法がありません。
犬の代金ですが、ブリーダーから直接迎えるよりペットショップで購入する方が数万円高い場合が多いです。
ただし、ブリーダーから迎える場合でもチャンピオン犬の直子や血統が良い場合は、ショップで購入するよりもずっと高いこともあります。
また現在、コロナ禍の影響でペットの価格が上がっているようですね。
子犬の価格相場は犬種によっても違いますが、一番人気のトイプードルの場合ですと50万円前後が一般的です。
専門犬舎から良血統の子や、サイズの小さい子ですと200万円以上で取引されていることも珍しくありません。
2)保護団体から迎える場合
保護団体から迎える場合は、犬の代金は不要ですが、犬を迎えるにあたって予防にかかる費用や、避妊去勢の費用、団体への寄付などを求められることがあります。
購入するよりは安くすみますが、全くの無料で迎えられるケースは少ないと思っておいたほうが良いでしょう。
なお、犬をお金を出して購入する場合より保護団体から迎えるほうが、手続き的には大変です。
一度飼育放棄された子がほとんどですので、二度とこのような目に遭うことが無いように、新しく飼い主さんになる方の身元や、家の状況など細かく審査されることが多いですし、団体によっては身分証明の提出をお願いしているところもあるようです。
犬の生涯飼育に必要な経費とは?
では次に、犬の飼育に生涯どれくらい経費が必要なのかを考えてみましょう。
ここでは、子犬を迎えたとしてそれから約15年生きると仮定して換算してみました。
1)フード代金
まず一番必要なのはフード代、いわゆる「食費」です。
手作りご飯を与える方もおられるかもしれませんが、ここではドッグフードを生涯与える場合どれくらいかかるのか計算してみましょう。
ドッグフードにもさまざまな種類があり、値段も色々です。
ただ、あまり安い粗悪なフードを与えてしまうと、病気になる可能性が高くなり、かえって病院にかかるお金が増えてしまいます。
健康で長生きしてもらうためには、愛犬にあった栄養価の高いフードをしっかりと選ぶ必要があります。
ドッグフードは値段が高ければ良いというわけではありませんが、だいたい1㎏2000円前後のものであれば、さほど粗悪なものでは無いと判断できるでしょう。
犬の大きさにもよりますが、小型犬が月1.5㎏消費するとした場合
*1年で18㎏
*18㎏×15年×2000円=540,000円/1頭
上記費用がかかります。
これにおやつ代などを加えると、70万円~80万円は見ておく方が良いですね。
2)グッズ代金
これは、犬が生活するのに必要なものの代金です。
一例ですが
ペット用ケージ
フードボウル
お水入れ
キャリーバッグ
犬用の服
ペットカート
ペット用ベッド
など、頻繁に買い換えるわけではないけど必要な物、あると便利な物や
ペットシーツ
シャンプーリンスなどのケアグッズ
など、消耗品もあります。
これらを生涯で考えて、約80万円ほどは必要になります。
3)病院にかかるお金
生まれてから亡くなるまで、病気や怪我を一切しないという場合でも、予防にかかる費用は外せません。
一年に一度、狂犬病ワクチンや混合ワクチンを行うとして、約20万円の費用がかかります。
ですが、病気や怪我を一切しないというのは考えにくいので、病院の費用として最低でも50万円は用意しておくと安心です。
4)葬儀費用
ペットは、必ず葬儀をしなければならないということはありませんが、ペットも家族の一員ですので、最近ではきちんと葬儀を出してお別れの儀式をする人がほとんどです。
こちらの費用も、葬儀社や地域によって大きな差がありますが、筆者が愛犬を見送った際の費用を参考にすると約6万円の費用がかかりました。
お骨を家に持ち帰るプランでこの価格でした。
また、私は愛犬が亡くなったときに友人からたくさんのお悔やみやお花を頂戴したので、そのお返しにもかなり費用がかかりました。
5)その他
犬種によっては、トリミングをお願いしなければならない犬種があります。
この場合、なかなかご自身で行うことは難しいので、プロにやってもらう必要があります。
トイプードルの場合だと、サロンでトリミングをしてもらうのに、1回1万円ほどかかります。
これを月に1~2回行うとして、生涯でトリミング費用だけでなんと300万円ほどかかる計算になります。
ペットにも保険があるって本当?どれくらいかかるの?
最初に、「ペットは保険が無いので病気や怪我をしたら実費である」というようなお話をしましたが、急な出費に備えてペット保険が販売されています。
ペット保険は、人間で言うところの生命保険のようなもので、ほとんどが掛け捨てです。
月額保険料を支払っていれば、もしもの時に一括して保険金が使えたり、手術代の費用の全額もしくは一部が負担されたりします。
また、ペットは検査するだけでも意外と費用がかかります。
その場合も保険適応の場合は補填されることがあります。
ただし、生まれつきの持病や遺伝性の疾患には保険対応外の場合がありますので、加入する際はきちんと調べてから愛犬にあった保険に入りましょう。
まとめ
犬を家族に迎え、生涯飼育するのにかかる費用は250万円~300万円であることがわかりました。
こんなにかかるのか!とも思いますが、命を養うのですから当たり前と言えば当たり前の額ではないでしょうか。
ですが、犬を迎えることで、かかる費用以上の幸せな時間を過ごすことができます。
犬を迎えると、お金がかかるというだけでなく、好きな時に旅行に行けなかったり、でかけるのを制限しなければならないこともありますが、それでも私自身はやはり犬を家族に迎えて良かったなと感じています。
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