犬をブリーダーから迎えるには?お迎えまでの流れについても
わんちゃんを迎えたいけどペットショップからではなく、ブリーダーさんから直接迎えたいと思っている方も多いでしょう。
ですが、
- ブリーダーさんってそもそもどういう人たちなんだろう?
- どうやって探したらいいんだろう?
- 直接ブリーダーさんに連絡してもいいの?
- 子犬を見学したいけどいきなり行くのは勇気が無い
とお悩みの方もいらっしゃると思います。
わんちゃんを家族として迎える場合、他にもペットショップから迎える、保護犬を迎えるなどの方法がありますが、場合によっては大きなリスクを伴う可能性があることも否めません。
もちろん、ブリーダーさんから迎える場合も、メリットとデメリットがありますが、選び方を間違えなければ丈夫で健康な子犬と巡り合える確率が高くなります。
そこで今回は、
- ブリーダーさんってどんな人たち?
- ブリーダーさんから迎えるメリット・デメリットは?
- ブリーダーさんをどうやって探したらいいの?
という疑問に関して、お伝えしていきましょう。
私sayakaは、実際にブリーダーさんの元で働いた経験があり、愛犬をブリーダーさんから迎えています。
ブリーダーさんからわんちゃんを迎えようとご検討中の方は、きっと参考になると思いますので、是非最後までご覧くださいね!
犬のブリーダーってどういう人たち?どんな仕事をしているの?
ブリーダーとは、定められた犬種標準の容姿(スタンダード)を満たすために、血統書付きの純血種をブリーディング(繁殖)して、ペットショップや個人などに子犬を販売している人たちのことです。
※血統書(血統証明書):犬の両親など血筋を示す家系図のようなもの、純血種を証明するもの
ブリーダーさんといっても、その規模はさまざまで、個人事業を行っている場合や企業がブリーダー事業を行っていることもあります。
個人事業の場合でも、専門的に行っている場合と趣味程度で行っている場合があります。
個人事業でのブリーダーさんは、1人で営んでいる場合も多く、休日が全くないというブリーダーさんも多くいらっしゃいます。
ブリーダーさんは健康なわんちゃんを育てるために、朝早くからお散歩や犬舎のお掃除をして、ごはんをあげるなどお世話と健康管理に多忙な毎日です。
出産時は特に目が離せないため、昼夜問わずつきっきりになる事も多々あります。
また、お客様からのお問合せ対応も行ったり、ペットショップに子犬を卸す場合は営業もするなど、とてもハードなスケジュールのブリーダーさんも多いです。
犬のブリーダーにも種類がある!?違いについても
ブリーダーと一言で言っても、さまざまなブリーダーさんがおられます。
ここでは、ブリーダーさんの種類や違いについて述べたいと思います。
専門犬舎と複数犬種ブリーディングの違いやメリットとデメリット
ブリーダーさんによってはさまざまな犬種をブリーディングしている方もいらっしゃいますが、ブリーダーさんの多くは特定の犬種だけに注力されていることが多いです。
なぜなら、ブリーディングしている犬種をより犬種標準の容姿(スタンダード)に近く、優れた血統を後世に残そうとするには、たくさんの犬種を繁殖させるのは、やはり限界があるからです。(同じ犬舎内で家族経営でそれぞれ違う犬種をブリーディングしている場合もあります)
専門犬舎から迎える場合と複数犬種犬舎から迎える場合で、よくある特徴についてまとめてみました。
ちなみに、ひとつの犬種の中で、毛質が違う犬の繁殖を行っている場合は、複数犬種とはみなしません。
例えば、チワワの場合はロングコートとスムースコートの2種類がありますが、これは同一犬種とみなします。
【専門犬舎から迎える場合】
- ドッグショーで活躍しているなど、優秀な親犬の血統を引き継いだ良質な子犬を迎えられる場合が多い。(血統管理をきちんと行っている)
- ブリーダーさん自身がブリーディングしている犬種に惚れ込んだのをきっかけにブリーダーを始めたなど、その犬種に愛着があり、愛情を持ってお世話されているため、性格のいい子犬を迎えられる場合が多い。
- ブリーダーさんの専門的な知識と経験から、犬種特有の悩みなどに対して適切なアドバイスをしてもらえる。
【複数犬種の犬舎から迎える場合】
- 複数犬種のブリーディングで忙しく、遺伝性を把握できていない場合、遺伝性疾患の有無や成犬時予想サイズなどがわかりにくい場合がある。(血統管理が行われていない場合がある)
- 犬種によって特性が異なる為、飼育環境も異なっていないといけないはずが、一緒の飼育スペースにいるなど管理が行き届いていない場合が多い(衛生管理がきちんとされていないと感染症のリスクも高まる)
一概に複数犬種を扱っているブリーダーさんが悪質ということではありませんが、優良と呼ばれるブリーダーさんは専門犬舎として、血統管理から飼育管理まできちんとされている場合が多いです。
従業員の人数や犬舎の規模によってもさまざまな為、私達飼い主側も公式HPを見て犬舎紹介を読んだり、インターネットで口コミを調べたりする必要があります。
シリアスブリーダーとは?どうやって判断するの?
シリアスブリーダー(ショーブリーダーも含む)とは、ドッグショーに参加して、より理想(犬種スタンダード)に近づけるために良質な子犬を作出することを目指して、ブリーディングに取り組まれているブリーダーさんのことを言います。
一方、残念ながら「悪徳ブリーダー」と呼ばれる人たちも存在します。
例えば
- 優良ブリーダーさんの多くは専門犬種に絞り愛情を持ってブリーディングしているのに対し、流行りの犬種だからといって販売に注力し、ころころと犬種をかえるブリーダーさんは計画的なブリーディングが出来ていない(無理なブリーディングを行っている場合がある)
- 子犬を売る事だけに注力し、親犬の健康は無視して飼育管理も悪く、売りやすい人気犬種を無理やり大量にブリーディングするパピーミル(子犬生産工場)といわれる悪質業者が存在している
こんなブリーダーには注意しなければなりません。
日本では、ブリーダーになるための国家資格などはありません。
ですので、極端に言えば「ブリーダーと名乗ればブリーダーである」ということになってしまうのです。
シリアスブリーダーの中には、ドッグショーを通じて、親犬達の精神的、身体的な健全性を含めた客観的な評価を得ることにより、ブリーダーとしてのブリーディング(繁殖)の評価を受け、ご自身が繁殖している犬種が全体的にみてどれくらいのレベルなのか、判断している方が多いようです。
これにより、ドッグショーに参加して評価を得ているシリアスブリーダーさんを選ぶことは、ひとつの判断基準としてとても重要です。
優良なブリーダーさんはわんちゃん達に愛情を持って接し、親犬の健康に配慮し、血統を守ったブリーディングを行っています。
しっかり見極められるように、ブリーダーさん選びの際は、こちらを基準に選んでいただくことをおすすめします。
※ドッグショー:スタンダード(犬種標準)をもとに純血犬種を審査する品評会のこと
犬をブリーダーから迎える場合の流れ
では、ブリーダーさんから安心して子犬を迎えるためには、犬舎をどうやって探し、どのような流れで迎えれば良いのでしょうか?
ここでは、
- ブリーダーさんの探し方
- ブリーダーさんへの連絡方法
- 見学時の注意点
- お迎えについて
これらについて、お伝えいたします。
これからブリーダーさんを探す方は是非参考にしてみてください。
1.探し方について
【インターネットで検索】
まずはインターネットで検索して見学可能範囲のブリーダーさんを探してみましょう。
子犬の情報を確認して、見学の予約をします(その際に公式HPをよく見てブログやSNSがあれば確認しましょう)
インターネット検索で注意したいのが、オークションサイト(セリ市)といった、見学せずインターネット上のみで子犬の購入が出来るサイトがあります。
大変危険ですので注意しましょう。
このような方法でブリーダーさんを探し、実際に取引した方の中には
- 写真で見た子犬と違う犬が来た
- お金を払ったのに犬が来ない
- 血統書を偽造されていた
- 性別が違っていた
などのトラブルに見舞われた方も少なくありません。
また本来ならば、動物愛護管理法により現物確認・対面説明が義務付けられている為、必ずブリーダーさんの犬舎などに直接見学に行く必要がありますので、子犬を一度も見ずに購入することはできません。
現物確認・対面説明の義務化について(環境省HPより):https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508a/full.pdf
わんちゃんを迎える際は必ず、実際に自分の目で確認してから購入しましょう。
また、ブリーダーさんを紹介している仲介サイトもあり、ブリーダーさんの口コミなどが見れる為、参考にしてみてもいいと思います(その際は信用できるサイトか仲介サイトの会社概要等も確認しましょう)
【獣医さんや飼い主さんに聞く】
獣医さんはブリーダーさんと繋がっている方も多く、有力な情報をもらえる場合があります。
また、迎えたい犬種を飼っている方に、どこのブリーダーさんから迎えたか聞いてみるなど情報を得るのも一つの手段です。
調べているうちに、どんなブリーダーさんがいるのかがなどがわかってくると思います。
少しでも多く知識を持って、実際に見学に行ったときに聞かなければいけないことを質問できるようにしておくと安心です。
2.ブリーダーへの連絡方法やマナー
ブリーダーさんへの連絡方法は、公式HPに記載されている予約方法に従って予約しましょう。
メールで対応してくれるところもありますが、電話番号が記載されている場合は電話で連絡をした方が誠実さが伝わります。
また、仲介サイトを通さないと連絡先がわからないブリーダーさんもいます。
その場合は仲介サイトを通して予約します。
その際に見学したい子犬と、見学希望日を伝え急な予約はせず、遅くても3日前までに予約するようにしましょう。(他の子犬や親犬も見たい場合は意思を伝えておきましょう)
3.見学時の注意点やマナーについて
見学日は他の犬舎やペットショップへ行ってからの見学はマナー違反です。
ワクチン未接種の子犬は感染症にかかるリスクが高い為です。(基本的にNGですが、どうしても先住わんちゃんを連れて行きたい場合は必ずブリーダーさんに確認してからにしましょう)
犬舎見学の際は飼育環境もしっかりチェックしましょう。
あきらかに不衛生な場合は飼育管理が悪く、感染症対策も行き届いていない場合があります。
また、子犬が可愛いからとすぐに決意せず元気はあるのか、瘦せすぎてはいないか(コロコロとしてお腹がぽっこりしているくらいが通常)などよく観察しましょう。
親犬に会わせてもらえる場合もありますので、その際は遺伝性疾患の有無についても確認しておきましょう。
4.お迎え方法について
見学日にお迎えの準備ができている場合は、その日に連れて帰ることもできます。
ただし、動物愛護法で子犬を母犬から生後56日間は引き離してはいけないことになっています。
見学時、まだ56日に満たない場合は連れ帰ることはできません。
遠方の場合など、見学とお迎えを一緒にしたい場合は事前にブリーダーさんに相談しておきましょう。
また、手渡しが基本ですが、ブリーダーさんによっては空輸や陸送を行っている場合があります。(一度、見学してからになります)
購入時は契約書によく目を通して、契約条件や保証内容などよく確認してから契約しましょう。
5.お迎え当日について
お迎え当日は子犬を入れるキャリーケースやキャリーバッグを用意してお迎えに行きます。
帰宅してからすぐに子犬が安心して居場所を確保できるように、自宅にはあらかじめサークルやベッド、トイレなどを設置し、飼育環境を整えておきましょう。
犬のブリーダーとの理想的な関係とは?命を預かるということ
ブリーダーさんはブリーディングするにあたって、わんちゃん(特にブリーディングしている犬種)に関して、さまざまな専門知識を身に付けていないと出来ないお仕事です。
ブリーダーさんはブリーディングのプロでもあり、しつけや飼育のプロでもあります。
わんちゃんを迎える際はブリーダーさんとコミュニケーションを取って、迎えた後も相談に乗ってもらえるように信頼関係を築いておくことも大切です。
愛情を持って育てたわんちゃんを譲ってくれたブリーダーさんは、新しい家族に迎えられたあとも気にかけてくれて、困った時は適切なアドバイスをしてくださいます。
また、わんちゃんは家族として迎え入れるのと同時に、わんちゃんの命を預かるということになります。
これから10数年間、最後まで責任を持って必ず面倒を見ると決意したうえで、ご自身の目で実際に確かめてから迎えてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、
- ブリーダーとは、純血種をブリーディング(繁殖)して、ペットショップや個人などに子犬を販売している人たちのことである。
- ブリーダーさんにも種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあるため自身でもしっかりと調べなければならない
- ブリーダーさんからわんちゃんを迎える手順や方法についてと、準備の重要性
についてお伝えしました。
わんちゃんは家族の一員です。
読者さんには是非こだわりを持った優良なブリーダーさんと巡り会っていただき、幸せなワンライフを送っていただきたいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。